アメリカは、巧妙に練られた洗脳計画・ウオー・ギルト・インフォーメーション・プログラム(WGIP=戦争罪悪感刷り込み計画)によって、日本人の精神構造に致命傷を与えた。それは、自由の旗手を自任するアメリカが、言論の自由を封殺することで遂行された。

 アメリカは、日本の歴史を否定することで、日本人の魂の空洞化を狙った。具体的には、日米の総力戦であった戦争を、邪悪な軍国主義者と罪のない国民との対立にすり替えた。

 4百万の国民を殺戮し、日本中の都市を廃墟としたのは、軍国主義者の責任であり、米軍の責任ではない。世界史に残る戦争犯罪、即ち二発の原爆投下による30万市民の無差別大量虐殺も、日本軍国主義者へ責任が転嫁された。

 その作為的転嫁、歴史歪曲を実行するため、 “太平洋戦争史”なる宣伝文書を新聞各紙に連載させ、それを教科書として使用させた。NHKにも“真相はこうだ”というラジオ番組を10週にわたり放送させた。

 洗脳工作は巧妙だった。日本人の対米憎悪のエネルギーは、アメリカでなく国民を騙した軍部や軍国主義者へ向かった。それがいつか、日本の伝統的秩序の破壊へと向かうという深い読みがあった。

 計画を着実に実行するため、新聞雑誌は事前検閲され、私信までも開封された。占領軍や東京裁判への批判、アメリカが新憲法を起草したことへの言及、原爆の残虐性などが厳しく封印された。

 この戦争罪悪感刷り込み計画(WGIP)は、占領後も日本人に定着したままとなった。ソ連共産党支配下のコミンテルンの影響を受けていた日教組が、GHQの方針をそのまま引き継ぎ、教育の場で実行したからである。

 GHQが種をまき、日教組が大きく育てた戦争罪悪感刷り込み計画は、教育界、歴史学界、マスコミにおいて、今も機能している。東京裁判への批判、自由を奪ったアメリカへの批判、原爆投下への批判、愛国心の必要性が、今も公に語られることはない。

 これらアメリカ占領軍の行為は、法的根拠を欠くものであった。まず事前検閲は、ボッダム宣言第10項、合衆国憲法、日本国憲法に違反していた。占領地への憲法や教育基本法の押し付けは、ハーグ条約違反であった。

 東京裁判は全く一方的な“勝者の裁きであり復讐劇”だった。弁護側の弁明は大半が却下された。原爆をはじめ連合国側の戦争犯罪は不問にされ、証人が偽証罪に問われなかったため、後に南京30万人虐殺説まで飛び出してきた。30万人とは当時の南京総人口を上回る。」
 
 マスコミは、占領が終結したとき、自分らが戦争罪悪感刷り込み計画の下で、厳しく言論弾圧を受けていたことを暴露すべきだった。だが国民への2度目の裏切りになる為か、口を拭った。洗脳計画の存在を知ったら日本国民は目覚めただろう。

  しかし当時の保守は反米感情の高まりを警戒し、左派は日教組がこの計画を継承していた。そこに日本国という視点はなかった。私自身も、高校の先輩・江藤淳の労作・「閉ざされた言語空間」によって、初めてこの邪悪な計画の存在を知ったが、その時には、既に多くの歳月が経過していた。